根拠のない自信だけで生きてきた

ふざけた事を真面目に考察するネタブログです

[Alexandros]はただの邦楽ロックに成り下がった。

今最も勢いのあるロックバンドといってもいいであろう[Alexandros]。彼らは夢を捨ててしまったんではないだろうか?

 

BUMP OF CHICKENロストマンで夢を捨てることを歌った。夢を捨てそれでも前に進んできて、そうしてたどり着いた道をここが正解だと歌った。

[Alexandros]も今まさに夢を捨て、新しい道に踏み出したんではないだろうか。

 

バンドの分岐点を明確に判断するとても単純な方法がある。

それは英詩メインだったバンドが日本語を織り交ぜてきて、徐々に日本語メインになって行くことだ。英詞メインで歌っているバンドがなぜ英詞で歌っているのかといったら、ルーツが洋楽だからだ。洋楽に憧れて音楽を始める。そしたら当然目指すものが洋楽なんだから英詞になる。英語の勉強から始めるのがそういうバンドの特徴だ。

勉強は全然できないのに英語だけ必死で勉強してるバンドマンいませんでしたか?

悲しいことにそういう奴に限ってその英語すらできない。

 

洋楽から入って日本語で歌うバンドもいるだろうが、そう言うバンドはだいたい日本で売れることを目指している。目標が違うのだ。英詞で歌うバンドは海外で、洋楽の一つとして売れることを目指しているのだ。

当然日本で売れたいなら日本語で歌う方が確実だ。事実英語の曲で日本で大売れした日本人バンドなんてほぼいないんではないか。

 

[Alexandros]もまさにそれ。完全にルーツがUKロック。

もともと彼らの目標はイギリス最高峰のフェス、グラストンベリーフェスのヘッドライナーになること。わかりやすく言うとOasisとかが出る舞台。世界一のロックバンドってことだ。だから初期の曲を聴くとまさにUKロック丸出しの英語歌詞。まず日本人の一般受けはしない音楽だった。

 

 

クッソかっこいいな。こんなカッティングとスラップ完全に使いこなした曲今のバンドで作れるやついないだろ。

 

この曲を聴いたときに、あぁ本気で世界を狙ってるんだなと思った。このころは[champagne]って名義。名前自体もOasisの曲名からとったらしい。そのころは川上洋平も見た目を売りにすることなんかもちろんなかった。それからしばらくして彼らがフランスのシャンパーニュ地方から訴えられ、名義変更を余儀無くされたことを知った。まぁ別に名前が変わったところで何が変わるわけでも…と思っていたんだが…

 

 

それがしばらくして久しぶりに聞いたらこれだ。

 

 


[Alexandros] - ワタリドリ (MV)

 

言わずもがな [Alexandros]を爆発させた大ヒット曲。だが最初に聞いたときはあれ?メンバー変わった?と言うか川上以外全員変わった?と思った。いや、実際邦楽ロックとしては他のバンドを寄せ付けないほどの曲の完成度で、だからこそ今の人気があるんだと思う。曲自体も当然普通にかっこいい。

 

だけど…なんと言うか…

普通の邦楽ロックじゃんこれ…。

 

UKロックの面影はあるが、完全に構成が邦楽のそれ。どうしちゃったんだヨウペイン。あの頃は前髪で隠していた顔も気づけば前髪は短くなり、イケメンヅラをたらしこんでやがる。メガネで三つ編みだった東城がコンタクトにして髪を解いてしまった気分。違うんだよ東城。お前の良さはそこじゃないんだよ…。

 

売れるのはわかる。実績としてはそれなりに下積みもあり、それだけの実力がある。[champagne]時代にもCityなんかで邦楽ロックよりの曲はやっていたし、そう言う曲ができるのなんかずっと前から知ってた。

 

でも…当時[champagne]が目指していたのはそこじゃないはずだろう。

 

 

 

クッソかっこいい…

このころの[champagne]はどこに行ってしまったんだ。

[champagne]と言う名義とともに世界一のロックバンドは諦めてしまったのか。鼻に絆創膏張ってしまうような厨二感が心を揺さぶってくれたんじゃないのか。

 

地味で目立たなくてもそれでも良さがあったから東城が好きだったのに…お前が目指すのは西野じゃないだろう!お前が可愛さを求めたって西野には勝てないだろう!

 

 

洋楽ロックは日本ではヒットしない。どれだけOasisが世界で売れようと、日本で大ヒットすることはない。だから日本寄りに移行するのは別に悪いことではない。

でも[Alexandros]。お前らの目標はグラストンベリーフェスのヘッドライナーになることじゃなかったのか。

 

I wanna fly so high Yeah,

I know my wings are dried

「翼仰げば」って人は云うその向こうにあるは無情

飛べる者 落ちる者

誰も見てない 気にも留めない それでも飛び続けた

 

 改めて聴いてみると、ワタリドリはまさに[champagne]時代のことを歌った曲なんじゃないかと思う。完全に僕の妄想だけど。

 

傷ついた言葉乗せ運びたいから

追いかけて届くよう僕等一心に羽ばたいて

問いかけて嘆いた夜故郷は一層輝いて

ワタリドリの様に今旅に発つよ

 

UKロックに憧れて、パクリ疑惑や名義変更などの壁にもぶつかっても一心に羽ばたいて、それでも超えられなかったのが洋楽との壁なんじゃないかな。

メジャーに移ってからとか、いろいろな憶測はできるけど彼らはいわゆる邦楽ロックバンドになった。UKロックの面影は曲を重ねるごとに薄くなっている。確かに日本では確実に今の方が評価は高いだろう。でも、そっちに進んだら世界一のロックバンドになんかなれないだろう。そっちにあるのは良くて紅白ぐらいだろう。

 

ワタリドリの様に

いつか舞い戻るよありもしない

ストーリーをいつかまた会う日まで

 

こんな [Alexandros]は見たくなかったなと思うけど、舞い戻ると言ってくれた川上洋平がもう一度世界を目指すことを期待したいと思う。元の三つ編みメガネに戻ってくれ洋平。教室の隅でこっそり小説を書いている地味系女子に戻ってくれ東城。

 

それまで僕はもう一度イチゴ100%を読み返すことにします。

ちなみに僕は西野派でした。

 

以上です。

 

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